演劇に行ってきました「ニール・サイモン`S サンシャイン・ボーイズ 江守 徹 西岡徳馬ほか」(2008-2)
2008年6月28日(土)12時開演 パルコ劇場(渋谷)(JR渋谷駅徒歩10分程度) 朝日新聞のプレゼント企画に当選したもの。私の席 K(11)列6番。
ニール・サイモン`S サンシャイン・ボーイズ
江守 徹と西岡徳馬の名優二人が抱腹絶倒、超絶技巧の大舌戦を繰り広げる!!!
《スタッフ》
作:ニール・サイモン
演出:福田陽一郎
翻訳:福田美環子
美術:朝倉 摂
《キャスト》
ウィリー・クラーク:江守 徹、アル・ルイス:西岡徳間、ベン・シルバーマン:笠原浩夫、オニール(訪問看護婦)/カメラマン:高谷あゆみ、看護婦:山崎ちか、患者:池谷尚志、エディー(AD):大橋てつじ ほか
やっと『サンシャイン・ボーイズ』を 演出:福田陽一郎
「やっと」、というのはこの作品が、二人の晩年を迎えた老ボードヴィリアン(老芸人)が主人公で、しかもニール・サイモンの作品の中では哀感に満ちた地味で派手なコメディだからです。当然60歳を過ぎた俳優でなければ、この作品はやれない感じがずっとしたいたし、私も年をとって、より解るようになった、と思うし、しかも若い時から一緒に仕事をした江守 徹、西岡徳間のお二人の老名優が(失礼かもしれませんが)演ずる事になり、こんな嬉しいことはない。それにこういう作品には初めての笠原浩夫の好演も嬉しい。
サイモンの作品に限らず、コメディは俳優の演技力がものをいう。コメディの少ない日本では余り気が付かない事ですが、舞台に立つ俳優達は身に沁みている事でしょう。それは演出家も同じです。
この劇場ではニール・サイモンの作品は多く上演されていて、私も(前身PARCO西武劇場で)「おかしな二人」(再演)、「第2章」(再演)、「映画に出たい」と演出し、以降は誰もが「サイモン」という時代の風潮にもなった、と思っていますが、この「サンシャイン・ボーズ」はサイモン初期の作品でありながら、ずっと待っていた思いがあります。
サイモンが40代の初めにこの作品を書いた事に先ず驚いたのですが、彼が若い時から観てきた、愛したヴォードヴィリアン(老芸人)に対するレスペクト(尊敬)がしみじみと語られ、古き良き時代に43年間コンビ「サンシャイン・ボーイズ」を組んだ二人の老芸人の生き様には心打たれるものがあり、それがこの年まで暖めていた、いつかわやろう、と思っていたのでしょう。それを実現してくれたパルコ劇場にも感謝です。
願わくは、創作劇以外にはコメディと称する公演が少なく、又久しぶりのサイモンの作品の舞台でサイモンの台詞の巧みさは勿論、人生の哀歓を感じ、クスクス笑って(大いにでも結構ですが)、出演の俳優への暖かい拍手と共に、楽しんで頂ければ、これに勝る喜びはありません。(談)
《印象 感想》
ウイリー・クラーク(江守 徹)とアル・ルイス(西岡徳間)を中心としたコメディ。人生の哀歓がよく出ていた。よく笑えた劇。
《江守 徹 × 西岡徳間》
江守 徹と西岡徳間は以前にも共演している。それは30年前の文学座の舞台だ。江守はご存知の通り今も在籍している文学座の重鎮であり、西岡は外の世界へと巣立って数々の舞台に立ってきた。対照的な俳優人生を送ってきた二人が、30年ぶりに舞台上で丁々発止のやりとりを見せてくれる!
《苦さもくるんだ大人の笑い ニール・サイモン劇の魅力》 萩尾 瞳(映画・演劇評論家
めくるめく台詞の応酬。軽やかに展開するヒネリの利いたドラマ。あふれる笑いのなかに潜ませた人生の真実。ニール・サイモンの劇世界には、こうしたものが詰まっている。一口で言えば大人のコメディ。サイモン劇が国境を越えて愛される理由も、ここにある。
《主な出演者プロフィール》
江守 徹
高校卒業後、文学座に入る。今や文学座の重鎮として、舞台のみならず、テレビや映画等において俳優、演出、台本などをこなす実力派。芸名の由来はフランスの演出家モリエールからとられた。声の良さにも定評があり、数多くの番組、映画、ドキュメンタリー等での声優、ナレーション、を担当している。
最近作では映画「監督・ばんざい」、舞台「シラノ・ド・ベルジュラック」(第28回松尾芸術賞・大賞受賞)、TVではNHK大河ドラマ「篤姫」が放映中。9月には明治座「大川わたり」の演出・出演が控える。
西岡徳間
玉川大学文学部芸術学科演劇専攻卒業後の1970年に文学座に入座し、多くの舞台に出演。1979年の退座後はテレビ、映画の世界での活躍を中心とし「極道の妻たち」シリーズなどに出演。強面のイメージが強かったが、「浅見光彦シリーズ」「山村美紗サスペンス」などにも刑事役でも数多く出演。大河ドラマも「武田信玄」「春日局」「元禄繚乱」「風林火山」等数々出演。現代劇のみならず、時代劇でもその存在は抜群である。2008年も舞台「IZO」「さらば、わが愛、覇王別姫」などに出演。
笠原浩夫
男優だけの劇団Studio Lifeに所属。10年にわたり、劇団の看板俳優として中枢を担う。劇団の代表作「トーマの心臓」「ドラキュラ」「白夜行」等に出演。劇団以外の舞台出演も数多く、「MIDSUMMER CAROL」「魔界転生」「一郎ちゃんがいく。」「憑神」「錦鯉」「メディア」等に出演。舞台のみならず「トップかトップキャスター」「安宅家の人々」(CX)や「正しい恋愛のススメ」(TBS)等、映像でも活躍中。
《用語》
パレス劇場(キャデラック・パレス劇場)
1926年10月4日に創立。デザインは当時流行のクラッシクスタイルが用いられ、特にこの劇場はフォンテーヌブロウ城やベルサイユ宮殿をモデルにしたことで知られている。創立当時は、演芸、アクロバット、歌、踊りなど、日本の感覚で言うと豪華な演芸劇場の存在に近い。演芸団、ヴォードヴィルを主に公演する場所として評判で、ポップ・ホープ、メイ・ウエスト、ジャック・ペニーなど世界的タレントもこのステージを踏んだという。
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